ヌーヴォーの季節。
毎年秋になると、ワインメーカーのサイトやワイン販売店からのメルマガでは、ボジョレー・ヌーヴォー解禁の話題が賑わいを見せるようになる。11月の第3木曜日が時差の関係から現地フランスよりも早く栓を開けられるとあって、それをネタに一儲けを企む輩が一部のワイン好きを巻き込んで、一大イベントを始めたのが80年代後半だったような。
北半球においては、7〜8月に収穫したブドウを仕込んで造られたワインの新酒ではあるけれど、本来ワインは十分な熟成期間が必要で、仕込んでから3ヶ月足らずでは十分な風味をもったおいしいワインは出来ないというのがワインづくりにおいての常識だとか。それをマセラシオン・カルボニックという製法により短期熟成させたのがボジョレー・ヌーボーで、だからか「若やいで旨味はない」という評価を下すワイン通を気取る人がいるのも事実。なお、イタリアやオーストリアでも新酒の解禁日があり、当然こちらも日本の方が時間差で早く栓が抜ける。
まずは、11月の第1木曜日にはイタリアのヌーヴォー『ヴィノ・ノヴェッロ』。それにオーストリアでも『ホイリガー』が同じ木曜日に解禁とか。『ノヴェッロ』はボジョレーと同じライトな赤ワイン。一方『ホイリガー』はライトな白ワイン。 で、ご存知ボジョレー・ヌーヴォーは第3木曜日だけれど、同じく辛口白ワインの代表的品種シャルドネによる白ワインのヌーヴォー『マコン・ヴィラージュ・ヌーヴォー』もあり、好みで飲み分けるのもイイかも。 いずれにせよ、ワイン通がいうところのコクや深みのある味わいとかではなく、あくまでも新酒の瑞々しさを楽しむのであって、それも年に一度だからこそのお祭り気分で十分。それ以外の講釈は野暮というもんです。 そういえば、日本の新酒も発売されているはずだけど、あまり聞かない。ちったぁ宣伝しろよ、といいたくもなるけれど…。 まずは『ノヴェッロ』あたりから、いかが。
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